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織田信長は好き?~浅井長政のドクロ杯~(1)

読了までの目安時間:約 2分

1) 浅井長政のドクロ杯

 

ドクロ杯は古くからの習慣であり、信長の独創ではない。

「薄濃(はくだみ)」といい、ドクロを漆塗りして金粉をまぶしたものだ。

 

実妹「お市」の婿(むこ)である、浅井長政。

その離反から3年に渡る戦(いくさ)の末、長政を討ち取ると、

信長は長政のドクロ杯を肴に新年祝賀会を催したと伝えられる

 

ここだけを見ると、信長が異常者にみえるかもしれない。

 

 

だが、先に裏切ったのは浅井長政のほうだ。

信長はむしろ「お人好し」といっていいくらい長政を信用していた。

信長は少数の供と長政の佐和山城に宿泊することもあった。

長政がその気なら、信長を討つチャンスはいくらでもあったのだ。

 

長政が好人物だったという伝えもある、真面目過ぎるほど。

お市との夫婦仲も良い。

その娘は、茶々、初、督(江)。

この3姉妹によって、ある意味、浅井の血は、

信長、秀吉、家康の3治世にわたり、

一番生き残った遺伝子だといえよう。

 

だが、真面目過ぎる故に、正当な権威である

将軍足利義昭の上洛のために、織田家と婚姻同盟を結び、

信長に虐げられていた義昭の「御教書(みぎょうしょ)」

(将軍からの命令書)により、信長を裏切ったのかもしれない。

 

信長に信頼されていたのに、将軍権威の正当性を前に裏切る…

明智光秀にも通ずるものを感じてしまう。

 

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